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クリニックの建築設計の予備知識編 その2
基本構想の構築
ここでは先の基本理念がベースとなって先生・設計士・身内等により様々な構想を検討します。
- いつ頃の開院を予定すると良いか、診療科により異なります
- 所属医師会長への報告はいつするか
- 診療科名はどうするか
- 銀行への経過報告も自ら進んで実施しよう
- どのようなイメージでの建物とするか
- 車道、歩道の進行方向(左側)への施設アピールは建物の配置をどうすれば良いか
- 建物配置と駐車場配置は最適であるか
- 患者さんが喜んで来院してくれる全体イメージをどうするかなど
基本設計
基本設計では、建物配置、建物立面、平面・建物面積など大枠の構想図を検討します。大切な出発点となるので充分検討する必要があります。建物外観イメージ図としてパースや立体模型を作成していただき常にみられる場所へ置くことにより夢が広がり、やる気が現実味を帯びてきます。
実施設計(本設計)
実施設計は基本設計を基に細部にわたり建物全ての設計図を作成します。この図面を見て、具体的施工が進められ基礎工事を含めフロアー工事など多くの職種の方々が現場へ出入りします。図面のボリュームが多く部分々を細かく確認したり説明を求めて、自分で状況が頭で確認できるようにいたしましょう。
施工業者の選定
実施設計図に基づいて建築施工業者が工事見積書を作成します。施工業者は数社の指名競争入札により選定すると良いでしょう。地域の有力な施工業者を情報収集し、先生が選ぶことができます。また、設計士の紹介を得ることもできます。
入札見積は、高いもの低いものそれぞれの価額が提出されますが設計士に見積内容の細部検討の上慎重に決定すべきでしょう。時として、使用材質等により価額差が発生しますので、最低価額業者が必ずしも良いとは限りません。
尚、施工業者は設計士とは全く別の会社を選定する必要があります。
建築確認申請
工事に取りかかってもよいですかとの確認申請を設計士が提出します。この段階でのポイントは改正建築基準法により最近富に確認検査の遅れが目立っています。従って当初の計画である着工予定日、完成予定日が大幅に遅れる可能性があります。
このことにより、設計士、施工業者等とも良く打合せ着工・完成の日程づれがないよう前もって慎重に計画しておきましょう。
確認通知書
確認申請がパスすると確認通知書が施主宛配達されます。これにより、いよいよ着工への運びとなります。